〓朝日新聞DIGITAL 高校野球の総合情報サイトにて
伝統校を中心に全国7校(夕張・釜石・早稲田実・中京大中京・大阪桐蔭・広島商・久留米商)に記者が密着。
公立や私立、被災地や過疎の町など様々な環境のもとで白球を追う球児たちの「いま」を伝えます。
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http://www.asahi.com/koshien/feature/growth/#school6(11/22)引退試合で決意新たに「しっかり引き継ぎたい」広島商 周囲の森もずいぶん色づいた広陵高校野球場(広島市)で20日、お世話になった3年生の引退試合となる「第60回広陵―広商定期野球試合」が開催された。最後のユニホーム姿で楽しくプレーする先輩たちに、三塁側スタンドから声援を送った。
両校合わせて春夏優勝10度(広島商=春1、夏6、広陵=春3)、準優勝8度(広島商=春1、夏1、広陵=春3、夏3)を誇り、広島県の高校野球をリードしてきた両雄の定期戦。かつては旧広島市民球場で有料試合として開催されたという。近年は両校のグラウンドを隔年で使用する。現在の1年生部員が引退試合に臨む2年後は、今年と同じ広陵での開催となる。
午前中は大学、社会人野球でプレーする卒業生によるOB戦が行われた。前日は35歳以上のOBが軟式野球で試合する予定だったが、天候不良で中止に。前夜祭だけ実施された。
3年生同士の定期戦は午後1時プレーボール。広島商の3年生は43人だ。就職活動で不参加だった1人を除いて、全員が出場した。試合は1―5で敗れたが、「全員出場が広商のスタイル。我々のころから変わりませんね」と荒谷忠勝・副部長(40)はほほ笑む。荒谷副部長が現役当時、広陵には二岡智宏(40)=現巨人コーチ=、福原忍(39)=現阪神コーチ=がいた。
1年生は2年生とともにスタンドで応援した。安長大樹は「先輩方はとても楽しそう。全部を出している感じがする」。沢岡雅仁(まさと)も「キャッチボールとかは笑顔だけど、プレーは真剣そのもの。自分も2年後にこういう引退試合ができたらうれしい」と語った。
新見拓は「3年生が引退されるのは寂しいけど、しっかりと引き継ぎたい。広商でやってきたことをすべて出し切れるよう、自分も3年間がんばりたい」と決意を新たにしていた。
(10/14)広島商、1年生大会始まる チームメートと切磋琢磨 今夏の選手権広島大会に続き、広島商は秋季県大会も準々決勝で涙をのんだ。7月23日は敗退後すぐ学校に戻り、新チームによる練習に臨んだ。10月8日も尾道商に3―6で敗れると、呉二河球場(呉市)から学校へ引き返した。2年生は室内でミーティング、1年生はグラウンドで練習だ。
2日後の10日に、1年生大会の初戦が予定されていたからだ。1年生にとって、同級生だけでチームを編成する初の公式戦。けが人を除く32人全員が背番号をつけてベンチ入りした。ほとんどの選手が初めて、広島商の試合用ユニホームに袖を通した。
先発メンバーは以下の通り。
1 <中> 広津勝(瀬野川中出身)
右投げ左打ち。全力疾走がモットーの外野手。寮生。
2 <左> 新見拓(府中緑ケ丘中)
祖母と母が広島商出身。「野球と人間性を学びたい」と入学。
3 <二> 中村光希(祇園中)
左打ちの好打者は新チームでも3番サード。父がOB。
4 <一> 国政雄大(大野東中)
新チームでも不動の4番。「甲子園で優勝が小さい頃からの夢」
5 <三> 藤井崇弘(己斐中)
中学の軟式野球部出身。「伝統校で自分の力を試したかった」
6 <捕> 河野晴瑠(大塚中)
中学硬式野球で全国ベスト8。「広商で精神的に強くなりたい」
7 <右> 椎葉祐輔(五月ケ丘中)
祖父が審判員。「色んな高校を見学し、広商に圧倒された」
8 <遊> 村上光瑠(二葉中)
「小学時代から広商に憧れていた」。守備に自信。
9 <投> 中田崇寿志(観音中)
中学の軟式野球部出身。コントロールに自信あり。
主将役には「声でチームの雰囲気を変えられる選手になりたい」と春先に語っていた大見遼(宇品中)が指名された。
相手は第1回中等学校優勝野球大会(1915年)に広島中として出場した歴史を持つ国泰寺。序盤から点の取り合いになったが、10―7で広島商が逃げ切った。
3二塁打を含む4安打で打線を引っ張った1番の広津。「このユニホームは重い。緊張したけど、甘い球を打てた」とはにかんだ。
投げては2番手の松井将真(城山北)が5イニングを2安打1失点と好投した。「直球と分かっていても打てない球を投げたい」と語っていた右腕は、言葉通り強気な投球を展開。予選リーグでベンチ入りしながら県大会で外れた秋季大会の悔しさを晴らした。
1年生大会は続く。「次は先発したい」と松井は言い切る。チームメートとの切磋琢磨(せっさたくま)も続く。
(9/18)校旗支えた1年生2人がレギュラーに 新チームで躍動 夏の全国高校野球選手権広島大会の準々決勝で惜敗した7月23日、広島商の1、2年生による新チームが始動した。それからちょうど2週間後の8月6日、チームは新監督を迎えた。
総監督として2年間、母校をサポートしてきた若松茂樹さん(62)。在学中は4番サードで活躍した。プロ野球DeNAの二宮至・2軍監督=駒大―巨人=の同級生にあたる。
卒業後は広島カープのドラフト指名を断り、東洋大へ進学。同級生で同じ守備位置だった落合博満・中日GM(63)を差し置いて、1年からレギュラーになった。社会人野球の三菱重工広島でも活躍し、監督も務めた実績を持つ。若松新監督は就任にあたり、「選手の自主性」「攻撃野球」を掲げた。「3球で終わってもええ。バットを振っていこうや。打つことじゃ。打席で見逃しを少のうしようや」打線の軸となる4番に据えたのは、1年生の国政雄大。176センチ、90キロという立派な体格で、新監督も「打つときに体が前後に動かない」と期待を寄せる。秋季地区大会から不動の4番で一塁を守る。県大会初戦の福山葦陽(いよう)戦(17日)では、一回に先制タイムリーを左前に放った。「変化球をとらえることができた。期待されているのは分かっている。自分の打撃でチームに貢献したい」
先発メンバーに1年生がもう1人。7番三塁手の中村光希だ。右投げ左打ちで「打撃も守備も柔らかい」と新監督。福山葦陽戦では二回、満塁の走者を一掃する右翼線三塁打を放った。「自分のスイングを心がけた」と笑顔で振り返る。
夏の大会では校旗を振る応援係を務めていた2人が、新チームで躍動している。9―0の七回コールド勝ち。しかし、部員10人で最後まで全力プレーを続けた福山葦陽から学ぶことも多かったようだ。試合直後のミーティング。「自分らがやれることをしっかりやろうや」とマネジャーの角永浩武(2年)が言った。試合会場から学校までは徒歩約10分。「2列に並んで帰るぞ。みんなが見とるぞ。しっかり歩いてな」新チームは産声をあげたばかりだ。
(7/24)「悔しさ忘れるな」 惜敗3時間後、新チームで猛練習 1点を追う九回裏、2死三塁。三塁走者がホームスチールを試み、タッチアウトになった。
広島大会準々決勝での惜敗から、わずか3時間後の23日午後5時半、広島商の1、2年生による新チームが始動した。
「ええか、この悔しさを忘れんようにしよう。あと一本、あと1点がとれんかったのはどうしてか。よう考えて練習しよう」
檜山忠監督が選手を集めて話した。
監督自身、思い切った作戦を仕掛けてから3時間しかたっていない。試合後の取材を受け、広島県三次市の球場からバスで広島市内の学校に戻り、まず3年生をねぎらった。そして、時を経ずして新チームを船出させた。
キャッチボールのあと、1人が打って2人が守る3人1組でのトス打撃練習。集合がかかる。
「誰にも負けん声を出しとったという者はおるか」
手があがらない。
「誰かがやってくれる、ではダメなんや。今日、先輩たちはベンチでよう声を出しとった。しかし、もっと出しとったら、ひょっとしたら集中打が出たかもしれん。勝てたかもしれん」
4個のベースに分かれてのボール回し、ベースランニング。新チームの「初練習」は約2時間続いた。その間、制服に着替えた3年生は新チームへの協力を約束して、先に引き揚げた。
午後7時半、仕上げのランニング。足並みがそろっているか。何度も確認する。
試合前の練習に向けて集合してから、すでに12時間以上がたっていた。
(7/18)伝統の校旗、1年生球児が支える「いいトレーニングに」 シード校として今夏の広島大会に臨んでいる広島商。初戦の直前、1年生部員の中村光希と国政雄大は、応援団長を務める野球部員の宍戸昂進(3年)から言われた。「旗を頼む」
応援団の白いトレーナーを着て、試合中に応援席の後方で校旗を持つ。中村は身長177センチ、体重73キロ。国政は176センチ、90キロと1年生の中では大柄だ。「たぶん、体格で選ばれたんだと思います」と国政ははにかむ。
具体的な指導は受けていない。「見よう見まねです。広島カープの応援団なんかを参考にしています」と中村。応援に合わせて、校旗を左右に大きく振る。伝統の校旗はサイズがかなり大きい。「けっこう重いです。いいトレーニングになります」と中村は笑う。
夏の大会はバトン部、吹奏楽部も応援に駆けつけてくれる。大会前に野球部の控え部員と一緒に練習するのが毎年の恒例だ。メンバーが守備練習をしている時に、いろいろなバリエーションを確認する。広島商の応援風景を楽しみにしている野球ファンも多い。
保護者や一般生徒には、伝統の必勝しゃもじが配布される。カッカッカッとしゃもじが合わさる小気味いい打音も、応援にリズムを与える。
初戦の2回戦に続き、16日の3回戦も、広島商はコールドで勝ち進んだ。
(7/15)入場券販売は商業高校の本領? 広島商、電卓片手に奮闘 9日午前8時、広島商の2年生部員4人と1年生10人がマツダスタジアムに集合したときには、入場券の販売を待つ長い列ができていた。夏の選手権広島大会の開会式は11時から。昨年から30分早めて9時半に設定した販売開始時間を、さらに10分早めることが決まった。
入場券販売を広島商が担当するのは、広島市民球場時代からの伝統だ。
商業高校らしく、電卓を手元に用意し、おつりを計算して対応する。午前9時20分、販売開始。「おはようございます」「チケットはこちらです」。順調に滑り出したかに見えた。
あれ? 高谷健太郎(1年)の動きが止まった。21枚という団体購入だった。1枚600円だから、1万2600円。ところが、1万3800円を渡された。スタート直後で、電卓を手元に置いていなかった。
「困ったら係の先生に相談しなさい」と打ち合わせで指導された。すぐに先生に声をかけた。「21枚でよろしいですよね。1200円多いようです」と先生が確認してくれた。
中高生は200円。見た目では判断できない人もいる。「高校生ですか?」「社会人です」「すみません!」。1年の河野晴瑠(はる)が慌てて頭を下げる。「2人ほど間違えてしまいました」と苦笑した。
広島商は大会中、広島市内の2球場で入場券販売を担当する。開会式と決勝があるマツダスタジアムと、コカ・コーラウエスト野球場だ。「商業高校ですからお役に立たんと。部員にとっては、いい勉強にもなります」と赤沢雄祐・副部長。日によっては、グラウンド整備も受け持つ。
販売開始から約40分が過ぎ、人の流れがようやく落ち着いてきた。
(6/20)OBの父や兄も通った道 伝統背負う広島商部員の覚悟 入学から2カ月、正式入部から1カ月以上が過ぎ、広島商の新入部員たちもようやく高校生活に慣れてきたころだろうか。1年生部員35人に、1人ずつ話を聞いてみた。
ところが、「慣れた」と答えたのは、「少しは慣れた」を入れても4人だけ。「ぶちビックリ」「想像以上だった」という声が大半を占めた。
とくに4月1日から入学式(7日)前までの「セミナー期間」の基本指導が、衝撃的だったよう。校歌を暗記し、大声で歌う。返事も、移動も、すべてで全力を求められる。時間を無駄にしないことが基本だと、たたき込まれた。
「ご飯がのどを通らなかった」「返事がうまくできなくてキツかった」「あの時を思えば、少しだけ余裕ができた」
一方で、この経験を前向きにとらえている部員も多い。「ここでやっていることで癖がつき、家でも準備、行動が早くなった」(大見遼)「この練習をやったら社会に出ても通用すると思う」(藤井崇弘)
ある程度の「覚悟」をもって入部した選手が多いからかもしれない。
父や叔父、兄が広商の野球部OBという1年生が、35人のうち7人もいる。小中学時代の指導者がOBという部員は10人を超える。小中学時代のチームの先輩が現役部員やOB、さらには母、祖母が卒業生といった例まで含めると、ほとんどの部員が、入学前から広商とのつながりを持っている。
さすがは全国屈指の伝統校である。
「父は甲子園で優勝できなかったので、自分たちが優勝しようと考えた」(中村光希)「記念すべき第100回大会があるので広商で全国制覇をしたいと思った」(吉田博登)
練習試合に起用される選手も出てきた。「覚悟」と「基本指導」を土台に、35人は日々成長している。
(5/24)全力応援、先輩に届いた シード獲得の広島商、夏へ弾み〓動画あり
広島県高校野球連盟のルールでは、4月1日から新入生の練習参加が認められている。ただし、入学式までユニホームは着られない。
広島商はこの間、あいさつや校歌の歌い方など、野球部員としての基本を学んだ。7日に入学式が終わると、放課後にクラスメートと校歌練習が1週間ある。同時に、ユニホーム姿での練習が始まる。そうこうするうちに、春季広島県大会が始まった。
先輩たちは初戦の2回戦で、同じ伝統校の呉港を接戦の末に2―1で下すと、順調に勝ち上がった。春の県大会では、2011年以来となるベスト4だ。
(4/26)野球部だけじゃない 学年全員で校歌絶叫、結構楽しい?7日の入学式で野球部員が校歌を熱唱した広島商では、その直後から、新入生全員が放課後に校歌を練習するのが恒例だ。今年も週が明けた12、13日に各教室で練習したあと、14、15日に全体練習が実施された。
場所はグラウンド脇のスタンド。野球部員も練習したところだ。生徒会が主催し、応援部が指導する。総仕上げの15日を取材した。
「校舎(グラウンドの反対側)に届くように歌いましょう」。応援部員はチアリーダーの女子生徒16人。言葉は軟らかいが、言っている内容は野球部の1年生指導係と同じだ。「おなかから声を出して」「音程は気にしなくていいから」
ああうるわしき厳島(いつくしま) 潮(うしお)にたてる大鳥居
これはすごい! 321人の大合唱だ。入学式では浮いていた野球部36人に、他の生徒がついていっている。両足を広げ、上を向いて声を出す。野球部員ほどではないが、男子も女子も体が前後に揺れている。大声を出そうとすると、人は体を揺らすものなんだ。
最後はクラスごとに歌って、約100メートル先の校舎前にいる生徒会役員がチェックする。「前半が小さかった」「もっと楽しめば、もっと大きな声が出る」。合格したクラスから帰れるのだが、審査はなかなかシビアだ。
開始から約2時間。ようやく全8クラスが合格できた。「のどがやばい」「ホンマ疲れたで」。そう言いつつ、新入生たちの表情は全体的に明るい。
「これがきっかけで仲良くなれる」「クラスが団結できる」「どの高校よりも私たちは校歌を大事にしているんです」。指導を終えた応援部員も笑顔で語る。
「広商と言えば野球部。こうした行事も、先輩方から脈々と続く伝統のおかげだと思います」。生徒会の藤本尽(じん)会長は野球部の3年生。会長と体育委員長、交通安全委員長は毎年、野球部員が務めているという。
昨年は野球部の1年生指導係だった藤本会長。「あいつら、ちゃんとやっとるか」と心配だったが、「今年は団結というか、一体感を味わえました」と笑う。3年連続で校歌と向き合う4月となった。
(4/22)入学式、野球部だけが校歌絶叫 「手本をみせるんじゃ」〓動画あり
広島商の新入部員が最初に覚えるのは校歌だ。
ああうるわしき厳島(いつくしま)潮にたてる大鳥居
甲子園で何度となく斉唱されたフレーズを、入学式までに暗唱できるようにする。もっとも、メロディーは二の次だ。
「腹から声を出すんじゃ」「体を反れば、もっと大きな声が出る」
1年生指導係の新田渉(わたる)と池田樹(いつき)(ともに2年)の教えは明快だ。
1日に初集合し、「まずは広島商野球部の基本を学ぶ」と檜山忠監督。だから指導係には真面目でリーダーシップのある2年生が選ばれる。夏までは自分の練習よりも、1年生の指導を優先することになる。
校歌とともに、最初に教えるのがあいさつ。「おはようございます」「失礼します」。お辞儀の角度にも気をつける。「つま先より2メートル前を見るんじゃ」と池田。大きな声であいさつするよう指導するが、「校舎の1階だけはボリュームを抑えろや。職員室があって会議も多いけんな」
「はい」の返事は「は」と「い」を短く発音する。挙手する際は、手のひらを内側に向けて右手を真っすぐ挙げる。「相手に親指が見えんようにするんじゃ」と新田は指導する。
そして、校歌。これもあいさつや返事と同様に、自分の一番大きな声で歌うように教える。今年の入部希望者は36人。2日から指導を始め、全員で歌うだけでなく、一人ひとり歌わせてチェックもした。
入学式は7日。ふつうの新入生は校歌を覚えていないものだ。「ええか、野球部が手本を見せるんじゃ」
迎えた入学式当日は、全国的にあいにくの雨。大粒の雨が屋根をたたく体育館に、箏曲部の奏でる琴の音色が広がる。厳かな雰囲気で、新入生の入場だ。山田剛司校長の式辞などがつつがなく終わり、いよいよ最後に校歌の演奏だ。新入生が立ち上がる。各クラスに散らばった丸刈り頭の36人。一般生徒と比較すると、両足の開き幅がかなり広い。
ああ、うるわぁしき、厳島ぁ~
36人の大合唱、いや大絶叫に、新入生も保護者もあっけにとられている。36人はお構いなしだ。「広商の野球部魂」を、みんなに見せなければならない。
新入部員たちは校歌を2番まで見事に歌いきった。いや、がなりきった。でも、赤沢雄祐・副部長はちょっぴり不満顔だ。自身も野球部OBでもある。
「あいつら、1番の終わりぐらいで(伴奏に)合わせにいったでしょ。もっとズレんといけんよ」とにもかくにも、力強い第一歩を踏み出した。